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脳科学コンディショニング法

第3回 活性酸素と酸化ストレス:肩こりと筋肉の疲労の関係 活性酸素は身体に悪いだけではない?筋肉の疲労と慢性炎症の関係

「活性酸素は身体を老化させる」「活性酸素が増えると炎症が悪化する」
このような話を聞いたことがある方も多いと思います。
確かに、活性酸素が過剰になると細胞にダメージを与える可能性があります。しかし、活性酸素は身体にとって必要な役割も持っています。
肩こりと筋肉の健康を考えるうえでも、このバランスが重要です。

1.活性酸素とは?

活性酸素(ROS:Reactive Oxygen Species)とは、酸素から生じる反応性の高い分子の総称です。
代表的なものには、スーパーオキシドや過酸化水素などがあります。
活性酸素は、細胞のエネルギー産生に関係するミトコンドリアなどで生じます。
また、免疫細胞が病原体に対抗する際にも利用されます。
つまり、活性酸素は身体にとって必要な生体内の情報伝達物質でもあるのです。

2.問題になるのは活性酸素の過剰な蓄積

身体には、活性酸素を調節する抗酸化システムが備わっています。
例えば、
• SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)
• カタラーゼ
• グルタチオンペルオキシダーゼ
などの抗酸化酵素が働き、酸化還元バランスを維持しています。
しかし、活性酸素の産生が抗酸化能力を上回ると、酸化ストレスが生じます。
酸化ストレスが過剰になると、細胞膜やタンパク質などが酸化的なダメージを受け、筋肉の機能低下にも関係する可能性があります。

3.肩こりと酸化ストレス

長時間のデスクワークでは、首や肩の筋肉が低い強度で持続的に活動します。
こうした筋活動に、運動不足、睡眠不足、代謝異常などが重なると、疲労からの回復が不十分になる可能性があります。
ただし、肩こりのある人で必ず活性酸素が過剰になっているわけではありません。
また、肩こりの原因を活性酸素だけで説明することもできません。
筋肉の活動量、血流、神経系の調節、ストレス、睡眠など、複数の要因が関係しています。

4.適度な運動は抗酸化能力を高める

ここが非常に重要なポイントです。
運動をすると、一時的に活性酸素が増えることがあります。
しかし、適切な運動を継続すると、身体はその刺激に適応し、抗酸化酵素などの防御機構を高めていきます。
このように、適度な刺激によって身体の防御能力が高まる現象は、ホルミシスと呼ばれます。
つまり、
適度な運動刺激
↓
一時的な活性酸素の発生
↓
細胞内の適応シグナルの活性化
↓
抗酸化防御機構の適応
↓
酸化ストレスに対する抵抗力の向上
という関係が考えられます。
もちろん、強すぎる運動や回復不足が続けば、逆に酸化的な負担が増えることもあります。

5.肩こり改善に必要なのは適度な運動刺激

肩こりのケアでは、強く揉んだり、無理に筋肉を伸ばしたりするだけではなく、身体の状態に合わせた運動を取り入れることが大切です。
肩甲骨を動かす、背中の筋肉を軽く収縮させる、短時間の歩行を取り入れるなど、無理のない活動から始めましょう。
活性酸素をゼロにすることが健康なのではありません。大切なのは、活性酸素を適切に利用し、過剰な酸化ストレスを防ぐ身体の調節能力です。

次回は、マイオカインと活性酸素がどのように連携して筋肉の健康を支えるのかを解説します。

銀座 KARADAコンディショニングスタジオ i-Potential

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