最近、「慢性炎症」という言葉を耳にする機会が増えています。
慢性炎症とは、身体の中で低いレベルの炎症反応が長期間続く状態を指します。加齢、肥満、代謝異常、身体活動不足など、さまざまな要因が関係しています。
では、長時間座り続けることは慢性炎症と関係するのでしょうか?
2023年に『Physiological Reviews』に掲載されたPintoらの総説では、座位行動による骨格筋代謝、糖・脂質代謝、血管機能などへの影響が詳しく整理されています。
骨格筋の活動が低下すると、糖や脂質の利用が変化し、インスリン抵抗性などの代謝異常につながる可能性があります。
こうした代謝異常は、CRPやIL-6などの炎症関連指標と関連することが知られています。
ただし、長時間座ることによって必ず炎症マーカーが上昇するわけではありません。また、座位中断による炎症指標の改善も、現時点では十分に確立されていません。
大切なのは、身体活動を増やし、代謝機能を良好に保つことです。
日常生活の中で身体を動かす時間を増やすことは、将来の健康を守るための重要な習慣といえるでしょう。
参考文献
Pinto AJ, et al. Physiology of sedentary behavior. Physiol Rev. 2023;103(4):2561–2622. doi:10.1152/physrev.00022.2022.
