変形性膝関節症と聞くと、多くの方が
「年齢のせい」「軟骨がすり減ったから仕方ない」
そう思われるのではないでしょうか。確かに、加齢や長年の負荷が関係する疾患であることは事実です。しかし臨床の現場で多くの方の体を見ていくと、膝の変形は突然起こるものではなく、体の使い方の積み重ねの結果であることが分かります。
そして、その始まりとして非常に多いのが「骨盤のゆがみ」です。
変形性膝関節症で起こっていること
変形性膝関節症では、膝関節にかかる負担が長期間にわたり偏ることで、
- 関節の内側または外側への圧縮
- 軟骨への局所的なストレス
- 関節周囲の筋肉の過剰緊張
が続き、痛みや腫れ、動かしづらさが現れます。
特に多いのが、膝の内側に負担が集中するタイプです。この場合、見た目としてO脚傾向が強くなり、歩行や立ち上がり動作がつらくなっていきます。
なぜ膝の内側ばかりに負担がかかるのか
ここで重要になるのが、膝の「上」にある骨盤と股関節の存在です。
骨盤が左右に傾いたり、ねじれたりすると、太ももの骨は本来の位置から内側や外側に回旋します。すると、膝はまっすぐ曲げ伸ばししているつもりでも、実際にはねじれた状態で体重を受け止めることになります。
膝関節は構造上、ねじれにはとても弱い関節です。そのため、このわずかなズレが毎日の歩行や立ち座りの中で積み重なり、変形性膝関節症へと進行していきます。
膝の痛みは「結果」、原因はもっと上流にある
変形性膝関節症の方の体を全身で見ると、
- 骨盤が傾いている
- 左右の脚の使い方が違う
- 股関節の動きが小さい
といった特徴がよく見られます。
これは膝が悪いから起こっているのではなく、骨盤や股関節の状態に膝が合わせ続けた結果なのです。
つまり、膝は体全体のバランスのしわ寄せを受けている「被害者」とも言えます。
膝だけを治療しても戻りやすい理由
膝周囲の筋トレやマッサージを行っても、思うように改善しないケースがあるのはなぜでしょうか。
それは、
骨盤や股関節の位置が変わっていないため、同じ負担が再び膝にかかるからです。
一時的に痛みが和らいでも、立ち方・歩き方・体重の乗り方が変わらなければ、膝はまた無理を強いられます。結果として、「良くなったり戻ったり」を繰り返してしまいます。
骨盤を整えると膝はどう変わるのか
骨盤が安定し、左右差が整ってくると、
- 股関節がスムーズに動く
- 太もものねじれが減る
- 膝が本来の方向で体重を支えられる
ようになります。
これは無理に矯正するというよりも、体が自然な使い方を取り戻す感覚に近い変化です。その結果、膝への局所的な負担が分散され、痛みや進行リスクが軽減していきます。
変形性膝関節症こそ「やさしい整体」が必要な理由
変形性膝関節症の方の体は、痛みをかばうために全身が緊張しています。この状態で強い刺激を加えると、体はさらに防御を強め、動きが悪くなることがあります。
だからこそ大切なのは、
- 痛みを出さない範囲で
- 骨盤から膝までを一つの流れとして
- やさしく整えること
体が「安心して動いていい」と感じることで、過剰な筋緊張がほどけ、膝も動きやすくなっていきます。
所長からのひとこと
変形性膝関節症は、膝だけを見ていても本質的な改善は難しいと私は考えています。
骨盤という土台を整えることで、膝は本来の役割を取り戻しやすくなります。
「もう年だから」と諦める前に、
体の使い方そのものを見直す視点を持っていただけたらと思います。
当院の取り組み
KARADAコンディショニングスタジオ i-Potentialでは、
理学療法士が全身のバランスを評価し、
筋膜と神経のつながりを整える安全性の高い整体を行っています。
その場しのぎではなく、
再発しにくい身体づくりを大切にしています。
