「痛いけれど、動かした方がいいですよ」
この言葉を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
実際、動かすことが回復に不可欠なケースは数多くあります。
しかし一方で、
「動かしたら余計に痛くなった」
「ストレッチしたら翌日悪化した」
という経験を持つ方も少なくありません。
では、なぜ同じ「運動」なのに、
ある人は良くなり、ある人は悪化してしまうのでしょうか。
「動かした方がいい」は、半分正解で半分不正解
結論から言えば、
「動かした方がいいかどうか」は、状況次第です。
痛みのある身体は、
常に「治癒モード」と「防御モード」のどちらかに傾いています。
- 治癒モード:
組織修復・血流改善・神経の再学習が進む状態 - 防御モード:
これ以上傷つかないように、身体が警戒している状態
問題は、防御モードのまま動かしてしまうことです。
動かして悪化する人の共通点
動かして悪化する人には、共通点があります。
それは
「身体がまだ安全だと判断していない」
という点です。
慢性痛や長引く不調では、
- 痛みの記憶
- 過去の失敗体験
- 炎症が続いた状態
によって、神経系が過敏になります。
この状態では、
身体は「動く=危険かもしれない」と常に警戒しています。
つまり、
安全情報が十分に入っていない状態で運動をしているのです。
なぜストレッチで悪化するのか
「硬いから伸ばした方がいい」
これもよくある考え方です。
しかし、神経の視点から見ると、
伸ばされること=安全とは限りません。
神経は、
筋肉の「長さ」そのものよりも、その刺激が持つ“意味を重視します。
- 急に引っ張られる
- 痛みを我慢して伸ばす
- 呼吸が止まる
こうした状況では、
神経は「危険信号」として情報を処理します。
結果として、
- 防御的な筋緊張が高まる
- 痛みが増す
- 可動域が一時的に増えても、すぐ戻る
という悪循環が起こります。
運動は3つに分類できる
ここで、運動を整理してみましょう。
運動は大きく3つに分けられます。
① 治癒を促す運動
- 安全感を伴う
- 呼吸が自然
- 動いた後に身体が軽くなる
- 痛みが「怖くない情報」として再学習される
これは、
神経・筋膜・脳の可塑性を正しい方向に導く運動です。
② 治癒を止める運動
- 痛みを我慢する
- 力任せ
- 「効かせている感じ」を優先
- 動いた直後や翌日に悪化する
これは、
防御モードを強化してしまう運動です。
③ どちらでもない運動
- 大きな変化はない
- 一時的なスッキリ感のみ
- 根本的改善にはつながらない
「運動しているのに変わらない」という場合、
この領域に留まっていることが多いです。
大切なのは「何をするか」より「どう入るか」
慢性痛や長引く不調では、
「どんな運動をするか」以上に、
身体にどう伝わるか
が重要になります。
- 安全だと感じられるか
- 神経が過剰に反応していないか
- 動きが全身でつながっているか
この条件を満たしたとき、
運動は初めて「治療」になります。
動かすことは、目的ではなく手段
動かすこと自体が悪いわけではありません。
問題は、タイミングと方法です。
防御モードの身体に、
いきなり「正論の運動」を押し付けると、
身体はさらに頑なになります。
逆に、
安全情報を丁寧に入れながら動かせば、
同じ運動でも回復に向かいます。
「動かすと悪化する」、それは失敗ではなく、今は別の入り口が必要だというサインなのです。
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当院の取り組み
KARADAコンディショニングスタジオ i-Potentialでは、
理学療法士が全身のバランスを評価し、
筋膜と神経のつながりを整える安全性の高い整体を行っています。その場しのぎではなく、
再発しにくい身体づくりを大切にしています。
