美容や健康の話題でよく耳にする「ヒアルロン酸」や「コラーゲン」。
「肌がうるおう」「ハリが出る」「若返る」など、良いイメージがありますよね。
しかし、体の内部で“ヒアルロン酸やコラーゲンが増えすぎる”ことは、筋膜や間質が硬くなる原因に!
間質とは?——細胞と細胞の間を満たす“環境”
私たちの体の中には、筋肉や臓器の間を埋める「間質(かんしつ)」という場所があります。
ここは、細胞を支え、栄養や老廃物をやり取りする「通り道」のような部分です。
この間質には、
- ヒアルロン酸(保水成分)
- コラーゲン(構造を支える繊維)
が含まれており、バランスよく存在することで、筋肉や皮膚が柔らかくしなやかに動ける環境が保たれています。
しかし、炎症や疲労が続くと…
同じ姿勢やストレス、筋肉の使いすぎなどで、局所に「微細な炎症」が起こると、体はそれを“修復”しようとして、コラーゲンを過剰に作り出します。
このときに生まれるのが「線維化」や「コラーゲン化」と呼ばれる状態です。
つまり、
修復が繰り返されるうちに、間質が硬いコラーゲンで埋まってしまう
ということ。
さらに、炎症部位ではヒアルロン酸の粘度も変化し、間質液の流れが滞るようになります。
すると、筋膜どうしの「滑り(滑走)」が悪くなり、結果として
体が重い・こる・動きが悪い
という状態につながり、慢性的な炎症が続くと肩や腰が硬くなり肩こりや腰痛の原因になってします。。
美容成分と機能のギャップ
化粧品やサプリで摂るヒアルロン酸・コラーゲンは、外側(皮膚表面や代謝)を整える目的。
しかし、体の内部(間質)での過剰生成は、組織の“しなやかさ”を失わせる方向に働きます。
つまり、
「足りない」よりも「滞る・固まる」ことの方が問題
なのです。
整体でできること
整体では、筋膜や間質の滑走を取り戻すようにアプローチすることで、間質液の流れを改善
- 過剰なコラーゲン沈着を防ぐ環境づくり
- ヒアルロン酸の自然な代謝促進
といった“本来の柔らかさ”を回復させるサポートができます。
まとめ
| 良い状態 | 悪い状態 |
| ヒアルロン酸とコラーゲンがバランスよく存在 | コラーゲンが増えすぎて硬化 |
| 間質液がサラサラ流れる | 間質液がドロドロ・停滞 |
| 筋膜が滑らかに動く | 筋膜が癒着して動きにくい |
つまり…
ヒアルロン酸やコラーゲンは“多ければいい”のではなく、
“流れて、入れ替わっている”ことが大切。
美容と健康を両立するには、「柔らかく流れる間質環境」を取り戻すことがポイントです。
