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筋膜

運動しても、ストレッチしても、なぜ「硬い」ままなのか?筋線維化と筋膜の「サビ付き」のメカニズム

皆さんは、どれだけマッサージやストレッチをしても、なかなか取れない「深〜いコリ」「筋肉の硬さ」に悩んだことはありませんか?その根本原因は、単なる疲労ではなく、筋肉内部で密かに進行する「筋線維化」と、それによって引き起こされる「筋膜の癒着」かもしれません。

今回は、専門用語を避けながら、筋線維化と筋膜の癒着がどのように発生するのかを解説します。

筋線維化は「筋肉内のセメント化」

私たちが「筋肉が硬い」と感じる状態は、筋細胞そのものが硬くなっているというよりも、細胞を取り囲む「間質(かんしつ)」と呼ばれる部分で問題が起こっています。

間質にはコラーゲンなどの細胞外マトリックス(ECM)が存在します。筋線維化とは、加齢や慢性炎症(糖尿病、慢性腎臓病など)が原因で、線維化の司令塔であるが暴走し、この間質にコラーゲンが過剰に蓄積し、まるで筋肉がセメントやサビで固められたように硬くなる現象です。

間質の硬さが「筋膜の滑走性」を奪う

本来、筋膜の役割は、隣接する筋肉同士や、筋繊維の束がスムーズに「滑走」するための潤滑油のようなものです。スムーズな滑りがあってこそ、関節は全可動域を確保し、筋肉は連動して動けます。

しかし、筋線維周囲の間質が過剰なコラーゲンで硬化すると、以下の問題が起こります。

  • 硬さの波及: 間質が硬くなった結果、その硬さが隣接する筋膜自体にも伝わり、筋膜の柔軟性が失われます。
  • コラーゲンによる橋渡し: 過剰に蓄積したコラーゲンが、本来は分離しているべき筋膜と筋繊維、あるいは筋膜と筋膜の間に「橋」を架けてしまいます。
  • 「癒着」の発生: このコラーゲンによる橋渡しが、筋膜の滑りを止め、「癒着」を引き起こします

    筋膜の癒着が身体にもたらす問題

筋膜が癒着すると、物理的な制限が発生し、皆さんの身体のパフォーマンスを制限します。

  1. 可動域の制限: 癒着によって筋膜がゴムのように伸びなくなり、肩や股関節などの関節の動く範囲が物理的に制限されます。
  2. 慢性的な痛みとコリ: 癒着箇所は張力が集中しやすくなり、マッサージでも届きにくい深部の慢性的なコリトリガーポイントの原因となります。
  3. 運動効率の低下: 筋肉の連動性が失われ、スムーズに動けなくなるため、パフォーマンスが低下します。

    「サビ」と「癒着」にアプローチする

この悪循環を断ち切るためには、単なるマッサージで癒着を剥がすだけでなく、内部から線維化を抑制することが重要です。

運動によるリモデリング

 

    • 低負荷トレーニングやレジスタンス運動は、コラーゲン分解酵素()の活性を向上させ、過剰なコラーゲンを「分解・再構築(リモデリング)」することを助けます。
    • 運動で血流を改善し、炎症を抑制することも、線維化のトリガーを下方制御します。

硬さの奥にある筋線維化こそが、皆さんの身体の柔軟性とパフォーマンスを制限する根本的な課題です。日々のトレーニングと栄養管理を通じて、内部からこの「セメント化」に対抗していく必要があります!

 

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