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筋膜

慢性炎症が「線維化」を生む-「揉んでも戻る」「ストレッチしても効かない」肩こり・腰痛

「肩を回しても重い」「腰がいつも張っている」

そんな“慢性的なこり”の背景には、筋肉の中で起きている“線維化”という現象が関係しています。

  1. 炎症と修復のサイクルがうまくいかなくなる

私たちの筋肉や筋膜は、日々の姿勢のクセや繰り返しの動作によって微細なダメージを受けています。
本来であれば、体はこの小さな傷を“炎症 → 修復”という流れで自然に治していきます。

しかし、加齢や疲労の蓄積、姿勢不良によって慢性的な炎症が続くと、
修復が追いつかず、線維芽細胞が過剰にコラーゲンを作りすぎるようになります。

  1. コラーゲンが硬く沈着していく「線維化」

炎症が長引くと、古いコラーゲンが代謝されずに残り、
それがまるで“筋肉の中で硬いスジ”のように沈着します。

この状態が線維化(fibrosis)です。

線維化した筋肉は、

  • 伸びにくくなる
  • 収縮しづらくなる
  • 動かしても反応が鈍い

つまり、筋線維が結合組織に埋もれたような状態になります。

  1. 線維化が「肩こり・腰痛」を慢性化させる

線維化によって筋膜や間質の滑走が失われると、
筋肉の動きが“ねばつく”ようになり、血流も悪化します。

結果として:

  • 肩では → 僧帽筋・肩甲挙筋の動きが鈍くなり、「重だるいこり」が取れない
  • 腰では → 腰方形筋や脊柱起立筋が硬くなり、骨盤や背骨の動きが制限される

どちらも慢性的な筋緊張と血行不良を生み、
「揉んでも戻る」「ストレッチしても効かない」肩こり・腰痛になります。

  1. 線維化は“背中の歪み”も引き起こす

〜硬く動かない筋肉が、肩こり・腰痛・背中の歪みをつくります。維化した筋肉は部分的に硬くなるため、左右で伸び縮みのバランスが崩れます
たとえば:

  • 右の脊柱起立筋が線維化 → 右側が短縮し、背骨が左へ傾く
  • 左の腰方形筋が硬い → 骨盤がねじれて脊柱が回旋する

このように、背中の歪みは筋肉の線維化パターンの反映でもあるのです。

つまり、

肩こりや腰痛の「原因」である線維化が、
そのまま「姿勢の歪み」として現れている

ということになります。

  1. 改善のポイントは筋力強化とコラーゲン化した間質の再生

線維化を改善するには、
単に“ほぐす”のではなく、筋力強化と間質の流れを取り戻すアプローチが必要です。

たとえば:

  • 軽い抵抗による運動
  • 同じ姿勢を取り続けない(座るのは30分、立つのは1時間以上続けない)。
  • 間質液循環を促す運動(ラジオ体操を無理なく自分のペースで行う)
  • 炎症を抑える生活習慣(睡眠・水分・抗酸化食)

これらにより、硬く沈着したコラーゲンが少しずつ代謝され筋の線維化が改善されてきます。また、姿勢の歪みを改善するケアを受けることも大事です。

線維化は“静かな炎症の跡”

| 慢性炎症 | → | 線維芽細胞がコラーゲンを過剰生成 | → | 線維化| → | 肩こり・腰痛・背中の歪み |

肩や腰の「硬さ」は、単なる筋肉の疲れではなく、
炎症の名残としての“線維化”が隠れている場合があります。

「硬い筋肉を柔らかくする」だけでなく、同じ姿勢を取り続けないことや炎症の起きにくい間質環境をつくることが、根本改善への第一歩です。

 

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